MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島（広島市南区）

2010/05/15 hiroshimanikki

---

基本的にサンフレッチェサポーターを標榜する「ひろしま日記」にあって、広島東洋カープの存在は微妙である。

そう、大多数の広島県人は、サッカーよりも野球に親しみがあり、その大多数に埋没するという行為が、いまいちその美学に反する、というかへそ曲がりなのでというのがひとつ。
それと、なおかつ、広島駅の至近距離にできたこの新スタジアムは、勝敗に関係なく（こういうあたりがかなり苦しいが）、野球を応援するという行為を純粋に楽しめる（というあたりがかなり自虐的であるが）、勝負を超越した場所として存在しはじめているというのがもうひとつ。

つまり、サンフレッチェサポーターは、別段カープが嫌いでも好きでも無関心でも、独立に存在し得るのではあるが、ざっくりいうと、この球場がうらやましい、ねたましい、こんなのほしい、という気持ちとは切り離すことができないのである。



閑話休題、この日は、セントラルリーグでは下位集団を形成するカープが、昨年のような交流戦での浮上を狙いたいが、既に楽天相手に２連敗を喫してしまったという、これでだめならだめかなーという状況にあって、、、、、
相手ニチハムは、ダルビッシュという最強の好投手を用意してきた。
となると、初戦は諦めて次の試合を狙いたくなる気もするのではあるが、既に先の状況下では、むしろ絶対に勝つ、という強気の捨て身の采配が必要かも、ということで、前田健太をぶつけましょう、ということを決断したのだった。（と思う）

しかも、その濃い尿簿じゃなくて鯉女房は、前田と同期の会沢を選択。若いバッテリーでこれまでの悪い流れを絶ち、新たな未来に踏み出そう、というおよそ岡田ｊａｐａｎの裏を行く、のるかそるかの勝負にでたのだった。

試合は、予想通り、ダルビッシュと前健の投手戦となった。

ダルビッシュがセットポジションからでも１５０ｋｍを上回る速球でカープ打線にプレッシャーをかけつつ、要所ではゆるいボールで討ち取るという、ややランナーを背負う場面が多いながらも、うまいピッチングを披露すれば、



前田は、ワインドアップから１４７ｋｍ近いストレートを気迫と体全体で投げ込む。
最大の難所５回、１・２塁のピンチを、その前の打席ではみごとなヒットを打ったダルビッシュを、セカンドライナーに討ち取り、切り抜けた。
（それにしても普段ＤＨで打席に立つことはないだろうダルビッシュは、このセカンドライナーも芯に捕らえる打撃を見せた。前田健太もそうだが、いいピッチャーのセンスはすごいと思った）



６回はカープの攻撃、東出のヒットを、梵がプッシュバントで自分も生きて、１・２塁。
さらにそこからダブルスチールを決めて、１アウト、２・３塁に進める。
ここできめんにゃあ、漢じゃないけー

ところが、天谷が三振、さらに栗原もアウト、で０点に抑えられたときには、だめじゃー、この試合も、と思ったものだった。



しかし、ここから前田健太がさらにがんばる。不運なヒットとファーボールで１・２塁にするも、後続を抑える気迫のピッチング。９回は３人で押さえ、裏を待つ。



ここでニチハムは、好投ダルビッシュから谷元にスイッチ。
これは正直ラッキーと思いましたよ、いいピッチングの後の継投は意外と難しいもんです。（頭の中で達川さん解説）



谷元投手もいい玉を投げていましたが、カープは珍しく喰らいつきます。



天谷の打撃は、レフトライナーでしたが、惜しい。これはいける。
すると栗原は３塁線に弾き返す２ベースヒット。



フィオに代わっていた中東がアウトながらも３塁に栗原を進め、一打サヨナラ。
そしてバッターは赤松。待ってました打撃好調だし。



一球目はボール。やばい、敬遠かと思いきや、２球目ストライクゾーンに来た、振った、内野ごろかとおもったらきれいにセンター前に抜けて、さよなら！



ありがとう、赤松、ありがとう、前田健太、そしていい勝負を演出してくれたダルビッシュにも、いやー、投手戦ですが、引き締まったいいゲームでした。
さよなら、さよなら、さよなら　（淀川長治、、、ふるっ）



って、ゲームのことばっかりで、新球場の解説って、どうなってるのよって？
ま、いいかな、次くらいで。

---